大赦通信 神主の日々の気づき・・・

神社の神主が日々の気づき【病気、恋愛、仕事】祈祷、相談承ります。

神社の神主って何人くらいいるのか・・・

神主は全国の人数・・・

全国の神社において、各社それぞれ祀る神々に日々国家繁栄、皇室護持、国民安寧に至るまでお祈りし、また神社の護持運営を担います。約8万社ある神社に対し、神主は2万人程度になりまして、各社必ず宮司と呼ばれる、神社を預かる人がいます。
その数が半分の1万人になります。後は禰宜権禰宜といった役職で大きい神社に職員として勤めておられる方がおり、田舎の神社なんかはお父さん、息子さん、奥さん、と家族総出で奉仕しております。

 

 

当然人が足りませんので、何社も掛け持ちで預かります。例えば、新潟県では4,700社に対して宮司さんの数は約350人です。平均だと一人13社くらい預かる計算になりますが、当然均等にとはいかないので中には、100社をお持ちの宮司さんもいるとか。すげー。

 

 

ほとんどが小さいお宮で、だいたい普段は氏子さんが管理しており、例祭、正月、祈年祭新嘗祭、等の祭典時のみ、奉仕する形にはなりますが、とはいえ宗教法人上、管理者は宮司になりますので、財産処分、責任役員の選出、何かあるたびその判断を委ねられますので神社が多いと大変です。

 

 

特に最近では面倒を見てくださる年配の方が少なく、嫌々町内の慣習で仕方なく、その年だけやると言う形です。これでは神社に活気等出るわけもなく、さらに我々も大変、神々に申し訳ないないですが本務もありますので兼務社、と言いますが預かっているお宮それぞれ、気を配れない場面も多く、田舎の神社は衰退を辿るころもあります。

 

 

しかしながら意外と思われるかもしれませんが積極的に興味を持ってくださっているのは若い方の方も多いのも事実ですが、いかんせんどうお付き合いするのかわからないのが現状なので、今一度役員の取り決め、町内の慣習を修正し、若い人も徐々に関わっていただけたらな、と思います。積極的に関わっていただければそれだけ地域の活性化にもつながりますし、交流の場にもなるかと思います。

実際の人数

全国で神主とよばれる人はどのくらいいるのかを見ていきます。先にも述べましたが、我々は人数が少ない職業でありまして平成27年の統計ですが 21,782人、になります。お寺のお坊さんが30万人となりますのでいかに希少な存在かと言うことです。

さて最も多い県5位まで

1、東京    1,193人

2、愛知県   952人

3、大阪    853人

4、兵庫県   824人

5、島根県   703人

東京でも千人くらいしかいないわけです。神社は1400社なので一人一社くらいでしょうか、愛知県は3000社以上ありますので結構大変かと、大阪は唯一神社の数の方が少ないです。兵庫は愛知よりも多く3800社以上あります。島根はなぜ多いのかわかりません。

 

神主が少ない県

逆に少ない県を見ていきます。

1、 沖縄    20人

2、佐賀県    192人

3、福井県    209人

4、徳島県    235人

5、富山県    236人

少ない!!!こんなに少なくて大丈夫なんでしょうか。この他、まだ200人、300人台はゴロゴロあります。北海道も500人いません。あの広い大地にです。ちなみに伊勢の神宮では82人の神主さんが奉仕されていますのでいかに全国の方々が少ないか・・・。

神主になるには

基本的に世襲が多い職業ではあります。しかし資格が入りますので皇學館大学國學院大学といった専門の大学へ行って資格を取る、熱田神宮京都國學院等の専門養成所で資格を取る、國學院の短期コース神職養成講習会等(芸人の狩野英孝さんはこの手段で資格をとりました。)様々あります。

 

私は皇學館大学に進学し、4年間大学生活を送り神職の資格を会得しました。当然父親も同じ大学です。なので自分の友達は親も友達という狭い世界です。どんな大学だよ、と思われるかもしれませんが、かなり特異な学校生活でした。

 

寮生活を2年間、そして大学3年生から一人暮らしをします。基本地方から来た学生も寮生活しますので他学科の人も友達になります。ちなみに女子寮もあります。なので女子寮と合同で寮祭等も盛んに行われます。

 

ただ、礼儀作法も神職の心得ですので大変厳しく、大学も毎日スーツで登校し、毎日朝神前にお参り(神樹様に拝)、毎月の伊勢の神宮参拝等、濃い生活をしてました。他学科の方々は全くの一般のご家庭ですが、今でも仲良くさせてもらっており、集まれば寮生活の話をします。現在それぞれ道は違いますが教師をされている方、企業の方それぞれですが、我々と志は一緒です。

 

そんなこんなで資格をとり、皆大きい神社へ奉職します。そして修行して自分の神社へ帰ります。

 

 

なぜ神主は増えないのか

なぜ神職が少ないのか、その訳は、そもそも生活が成り立たない神社がほとんどだからです。皆様観光で神社へ行かれ、たくさんの神主さん、巫女さんを見かけると思いますが、人数を抱えて、専業でできるのは全体のごくわずかなのです。

 

地方の神主さんは別の仕事持ちながら神職をされている方が多いです。ある市では約300社ありまして神主さんか100人弱、そのうち専業でやっていける人数は15人程度、神社の数的には5社程度です。あとは神主がいない社、そして兼業神主ばかりです。

 

さらに時代の流れではありますが高齢化が進み、子供は少ないので必然的に神主の数は減っていきます。でも神社の数は変わりません。なので余計に兼務社は増え、しかし増えた所で食べては行けませんので兼業です。兼業ではとても熱を入れて取り組めません。熱がなければ物事は動きませんので衰退が加速する、どうやって神社を守って行くのか、難しい問題です。これから我々神主は難しい時代を迎えることになりそうです。